映画・オペラ・おたのしみ– category –
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弁護士と子どもたちがつくる「もがれた翼」、演劇のちから
8月23日 (土)、東京弁護士会の弁護士を中心に子どもたちも一緒につくる芝居「もがれた翼2014」をみてきました。「もがれた翼」は、子どもの権利条約が批准された1994年に最初に上演され、それから毎年、内容を変えて上演されてきました。少年非行、児童虐... -
音楽界のリーダーにもっと女性を~異国にて69年目の8.15に~夏の旅より②
今年の8月15日はザルツブルクで過ごしました。終戦記念日のこの日は聖母マリアが天国に召された記念日で、カトリック教信徒の多い国では「聖母被昇天祭」という祭日にあたります。早朝から教会の鐘が鳴り響き、特別ミサが催されます。インターネットのニュ... -
ドン・ジョバンニの泉とカルメンの白壁と ~スペインのおもてなし~ 夏の旅より①
盛夏の東京を離れてヨーロッパに来ています。オーストリアのザルツブルクで2日間過ごしスペインへ飛んでグラナダでアルハンブラ宮殿などを観光、それからコルドバに立ち寄ってマドリードで1泊してザルツブルクに戻るというスケジュールです。 スペインは2... -
「アンネの日記」を知ることは「ガザ」を考える妨げにならない
この夏、劇団民芸の舞台劇「アンネの日記」を見てきました。民芸がこの芝居を上演してきた歴史は長く、初演は1956年といいます。アメリカで初めて劇化上演されたのが55年、翌年にはもう日本で上演というのは、当時としては異例の素早さだったでしょう。 ... -
なぜ防げないか子どものネグレクト死 大阪事件と厚木事件
神奈川県厚木市で男の子の白骨死体が見つかった事件の衝撃は、2010年に大阪で母親が幼い姉弟の2児を放置し餓死させてしまった事件を思い出させます。いずれも親の養育放棄が子どもを殺してしまった、2つの事件はよく似ています。 9年ものあいだ放置された... -
都知事がいう「女性の活用」と聞いて何を思うか“ローザ・ルクセンブルク”
学校の入学式に列席した帰り、思いついて映画をみてきました。『ローザ・ルクセンブルク』、女性革命家の元祖のような人の半生を描いた旧西ドイツの作品です。つくられた1986年はまだドイツが統一されていなかったので、旧西ドイツ。でも30年近く前の映画... -
少なすぎます音楽ホール・劇場の女性トイレ
都議会文教委員会予算審査の質疑より④ 音楽ホールや劇場でコンサート、オペラ、バレエ、演劇などの公演中、休憩時間に必ず見られるトイレ待ちの女性の長蛇の列。寒い冬場の公演ではさらにその列は長くなります。幕間の20分なり30分と... -
本当の悪は平凡な人間の凡庸な悪 「ハンナ・アーレント」の哲学
実在したドイツ生まれのユダヤ人哲学者を主人公に据えた映画『ハンナ・アーレント』をみてきました。ナチによる弾圧から生き延びたハンナが、ニューヨークの大学で教鞭をとっていた時期、1960年にホロコースト加害者のアイヒマンが逮捕される場面から映画... -
『そして父になる』が問う「家族とは何か」
同じ日の同じ病院で生まれた男の子2人が、病院で取り違えられて血のつながらない家庭で育ち、6年たって事実が明らかになり苦悩する双方の両親。というのがこの映画『そして父になる』のあらすじです。 是枝裕和監督はこの男の子たちについて、片方はエリ... -
ヒコーキ少年の夢またはラブストーリー『風立ちぬ』が思い出させた関東大震災
暑さでぼうっとしてこのHPの更新を怠ってきましたが、9月1日は関東大震災のおきた日。90年目にあたる今年、つい最近みた映画のことを書きたくなりました。なつかしい荒井由実の「ひこうき雲」の曲に誘われて見に行ったアニメ映画『風立ちぬ』のこと。 ひ...