活動報告
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『悪童日記』 戦争の時代を生き抜く子どもの無垢と非情
アゴタ・クリストフの『悪童日記』を読んだときの衝撃は強烈でした。ハンガリー女性が亡命先の言語すなわちフランス語で書いた小説は、原題「大きな帳面」が示すとおり、双子の兄弟が書き記す日記がそのすべてです。「ぼくら」を主語とし簡潔で客観的、冷... -
『アムール(愛)』というタイトルの高齢者介護映画
岩波新書の天野正子著『〈老いがい〉の時代』は、映画を通して「老い」を考え、目からウロコの示唆に富む論点がちりばめられ、興味深く読みました。M.ハネケ監督の『愛、アムール』もまた「老い」の一面を描き、「介護」の現実をつきつけた映画として特筆... -
子どもの声を「騒音」から除外 条例見直しに東京都がパブコメ実施中、1/17締切です
保育所・幼稚園や公園での子どもの声がうるさいと近隣の住民から苦情が出され、保育園の建設にあたり反対運動がおきることも珍しくありません。園児たちが公園で遊ぶときも、「しずかに遊ぶように」指導がされたりもしています。 そこで東京都は、子ども... -
2015年の初めに 谷川俊太郎の詩によせて
暮れの大掃除で部屋を整理していたら、なつかしいものが出てきました。谷川俊太郎さんの詩集『はだか』です。もう30年近く前、ニューヨークに住んでいたとき日本から友人が書店で見つけたからといって送ってくれたものです。 小学生のつぶやきのような易し... -
特定秘密保護法の施行によって「自粛文化が進む」ことからどう脱却するか
12月14日に行われた衆議院選挙は、戦後最低の投票率52.6%となり、安倍首相の思惑どおり自民勝利、公明との合計が「3分の2を維持」という結果を残しました。 歴史的敗北といわれた2009年のときの比例区得票よりも100万票以上減らしているのに、選挙... -
グローバルな都市ならLGBTを認めること~11/20文教委員会の質疑より④
2003年に「性同一性障害者の性別の取り扱いの特例に関する法律」が公布されたこともあって、LGBTの「T(性同一性障がい)」の部分については少しずつですが取組みが進んできています。しかし「T」だけでは不十分です。 というのは、日本のLGB(レズビアン... -
LGBT(性的マイノリティ)の「T」=性同一性障がいについて~11/20文教委員会の質疑より③
LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字4文字を取って「性的マイノリティ」全体を総称する言葉です。レズビアン、ゲイは女性・男性の同性愛者、バイセクシュアルは両性愛者、トランスジェンダーは体の性と心の... -
2014衆議院選挙 安倍政権の暴走にストップを! 円(まどか)より子さんを国会へ!
12月2日、衆議院議員選挙が公示されました。安倍首相の突然の解散宣告により、この「大儀なき」選挙に700億円もの巨費が投じられることに怒りを抑えられない思いです。 がしかし、この選挙が、暴走し続ける安倍政権のふるまいにストップをかけるチ... -
「病院内学級」 入院中の子どもの学習の機会~11/20文教委員会の質疑より②
東京都は、病院で闘病生活をしている子どものための学級を設置しています。「肢体不自由特別支援学校の分教室」という位置づけです。 先日、国立がん研究センター中央病院の中に開設されている、都立墨東特別支援学校の「いるか分教室」の学習発表... -
カウンセラーを必要としている先生たち~文教委員会の質疑より①
東京都のスクールカウンセラー(SC)活用事業は、いじめや暴力行為など、児童・生徒の問題行動等の未然防止や解決に資することを主たる目的としておもに臨床心理士があてられ、配置拡大が進められています。しかしSCを必要としているのは子どもより教師のほ...