「工房ラルゴ」の豆富(とうふ)屋さん開業♪

地域で働くお店ができた

精神障がいの人たちの作業所「工房ラルゴ」が、その近くに場所を得てとうふ屋を始めました。「豆腐」ではなくて「豆富」と表記しているのは、私の生まれ育った台東区根岸にあるとうふ料理専門店『笹の雪』でもそうです。豆が「腐る」のでなく「富む」。(考えてみるととうふは発酵食品でもないのになぜ「腐」なんだろう?)

5月16日のオープニングに呼んでいただき行ってみました。こぢんまりとしたお店ですが、『とうふ屋らるご』の看板、のぼり、のれんが和のテイストをかもしていて、しゃれています。聞けばその字体は作業所に通うメンバーがお習字で書いた筆文字の中から「味のあるもの」を1字ずつ選び出したのだそうです。

またのれんの文字のアップリケはメンバー全員が必ずひと針は縫うことにしよう、と決めてみんなで手作りした作品といい、青梅街道に面したお店のショーウィンドウに誇らしく飾られて外からも目を引きます。

ここでは豆からではなく取り寄せた豆乳からとうふを製造するのだそうで、「宮城県蔵王の美味しい水と国産大豆ミヤギシロメ100%を原料に製造」だそう。また「凝固剤に塩田にがりを使用」というから、国産・こだわり志向ですね。

もともと「ラルゴ」というのは音楽の速度用語のひとつ。もっとも遅い速度を表し、ヘンデル作曲のアリア『オンブラ・マイ・フ』は、別名「ラルゴ」と呼ばれるくらい、ラルゴで演奏される有名な曲です。私はこの曲が大好きなのです。

ゆっくりゆったり、地域で誇りをもって楽しく仕事ができ、相当の報酬が得られればこんないいことはありません。せいぜい私も近所の住人としておとうふを買いに寄ろうと思います。もちろん知り合いにもすすめないとね。