野田首相は『モンサントの不自然な食べもの』を観たのだろうか

2012年10月23日 11時14分 | カテゴリー: 憲法・平和・社会, 映画・オペラ・おたのしみ, 食と農業

「プロジェクト99%」という市民団体が開催した上映会で『モンサントの不自然な食べもの』をみました。「モンサント」は農薬を製造している多国籍企業です。本拠地は米国、ベトナム戦争で使われた枯葉剤を作っていた会社であり、遺伝子組み換え(GM)大豆をはじめGM種子の会社として有名です。 

この映画の宣伝コピー「農業大国フランスで150万人が観た、『食』、ひいては『いのち』をめぐるグローバル企業の実態を描いたドキュメンタリー」が示すように、GM作物そのものよりモンサントという企業が「主役」といえます。 

フランス・カナダ・ドイツの合作映画。監督のマリー=モニク・ロバンというフランスのジャーナリストが映画の進行役として画面にたびたび登場します。 

パソコンを前にいろいろなキーワードを入力し検索にかける。ヒットした文書の中から一部をクローズアップし、そこからストーリーの鍵となる人物や事象をあぶり出す。カメラはその人物や事象を追って米国、インド、パラグアイ、英国など世界中に飛び、監督のインタビューによって恐るべき証言を引き出す。 

大企業がGM開発以前の100年も前からおこしていた犯罪行為の数々、犠牲になった労働者や

「世界の食料支配、それはどんな爆弾より脅威である」 監督はフランスのジャーナリスト、マリー=モニク・ロバン

消費者たち。生態系の破壊。いまも進行しつつある地球規模の環境汚染。 

まるでミステリーのような展開にぐんぐん引き込まれる構成ですが、これがすべて事実であることに慄然とします。あとで映画の公式サイトでわかったことですが、インターネット上に「すでにある」情報を使って進行する、という手法は、監督自身が「モンサント社から訴えられないため」の予防策でもあるのだそう。 

それにしてもフランスで150万人が観たとは驚きました。フランスの国会議員も大統領も観たのでしょうか。 

日本で消費される大豆の95%は輸入であり、そのうちの80%は米国産、その90%はGMといいます。GMで世界の農業市場を席巻しようとしている企業の実像がもっと知られるべきです。 

これは、農産物の輸入大国・日本でこそ、おおぜいが観なければならない映画です。とりわけTPP交渉を進めようとしている人たちに観てほしい。国会の議員会館で上映されたと聞いていますが、野田首相は観たのだろうか。